【手順2】チェックシート作成
手順(1)で印刷していただいたチェックシート記入例をご覧ください。チェックシートは以下のように5つのパートから成り立っています。
以下に、各パートについて詳しくご説明いたします。
記入例を参考にしつつ、自社の問題点を検討し、ダウンロードしたチェックシート・記入用紙に入力・印刷してください。
* 記入例は労働者が50人を超えない小規模な事業場を想定しています。
(1)責任者
一定規模以上の事業場には、法律で安全衛生の業務を担当する者(安全管理者、衛生管理者など)を定める義務があります。各事業場の労働者(常時使用されている者で、パート・アルバイトも含む)の数によって定める者に違いあるので、選任義務があるかどうかを確認します。
※安全管理者等選任義務についての業種は、製造業(物の加工業を含む)を想定しています。
(2)災害件数
過去3年間の労働災害発生状況を調査し、記入します。
(3)方針・目標
基本方針と目標の設定します。
基本方針は、経営トップによる安全衛生に対する基本的な考え方や方針を記入します。
活動の方向を示した、わかりやすい簡潔なものがよいでしょう。
目標は、基本方針に沿って、できるだけ具体的に、目標値なども使用して設定します。
(4)検討項目
自社で理想とする安全衛生活動はどうあるべきなのかを検討し、それを実現するために行うべきことを書き出してみます。
記入例では活動の種類に応じて、項目を6つに分けて検討しています。
それぞれについて説明いたします。
安全衛生管理体制
活動を活発化していくために、体制をどのように整えていくかを 考えます。
危険または有害性等の調査(リスクアセスメント)とその対策
危険・有害な作業の点検、見直しを行い、リスクの低減・除去に役立てます。
(リスクアセスメントを行うことは、労働安全衛生法第28条の2の規定により事業者の努力義務となっています。)
調査方法の例:【厚労省】事例でわかる 職場のリスクアセスメント
安全衛生活動
安全衛生に関する意識を高め、全体として積極的に取り組んでいくための日々の活動項目です。些細なことでもよいので、問題意識を持って日々の仕事を見直してみましょう。
健康診断・メンタルヘルス(心の健康)
法令で定めのある健康診断は必ず行います。それに加え、
ストレスや過重労働が原因で起こるメンタルヘルス(心の健康)対策も重要です。労働者の健康への配慮はもちろん、企業経営の観点からも必要です。
対策の具体例:【厚労省】職場におけるメンタルヘルス対策等
安全衛生教育
法令で定めのある教育や、必要な技能講習などを受講させ、作業員のスキルアップを図るよう努めます。
当協会の職長教育や特別教育をご活用ください。
※開催している講習会種類 と 講習会開催スケジュール
その他
その他、気になることがあれば、ご記入ください。
(5)実施項目
上記(4)検討項目で多くの問題点が発見できても、一度にすべての問題をクリアするのは難しいものです。
そこで、(3)で決めた目標に沿って、特に緊急性の高いものや防災効果が高いものを重点事項とし、改善のために具体的な活動を検討、記入します。
実施項目は、具体的なものとし、解決可能な範囲で確実に実施していくことが成功のコツです。
大きすぎる目標や、具体性に欠けるものは、計画倒れに終わりやすく、意気込みとは逆に労働者の活動する意欲が低下しやすいものです。
チェックシートに記入する内容は、職場のみなさんで話し合って決めると、より意味のあるものになります。話し合うことで、各人の安全衛生への問題意識や活動への参加意識を高めることができます。
チェックシートが完成しました!
安全衛生計画表の完成まで、あと一歩です!
このページをシェアする
講習会をお探しですか?