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第12回講師研修会

令和5年6月4日(日)、第12回講師研修会を実施しました。(安全衛生マネジメント協会・中小建設業特別教育協会共催)

ここ数年で新任講師も増えたため、今回と次回は前回までの研修の振り返りを兼ね講師としての基本的事項について学ぶことにしました。なお、今回もZoomを使用してのオンライン開催です。

担当講師

株式会社ラーンウェル
代表取締役 関根 雅泰 氏
株式会社ラーンウェル
専属講師 林 博之 氏

 

まず、協会開催あいさつの後本日の予定についての説明、今回担当して頂く先生とスタッフの自己紹介ののち、体操セッションで少しストレッチをして本題に入りました。

ビジネス書や学術書
ストレッチ運動

参加者近況報告

  • ビジネス:講師としての活動状況
  • プライベート:趣味/最近はまっていること

数人ずつブレイクアウトルームに分かれて、上記のテーマで一人3分程度の自己紹介。講習においてもグループ討議などで自己紹介しますが、「アイスブレイク」と言われるように「話しやすい環境づくり」が一番の目的ですので、公と私をテーマにしていることがうかがわれます。
また、実際にグループ討議などでは譲り合って徒に時間が過ぎるといった場もあり、司会などの役割分担を「名前の順(あいうえお順)の早い人」や、「生まれ月の早い人」となどの指定も工夫の一つとして考えられます。

講師としての「苦労」と「工夫」

次に、日頃感じている講師としての「苦労」と「工夫」の発表と、それに対する別のアイデアやアドバイスなどをグループ討議方式で実施・共有しました。

苦労:受講者(特に若い人)の反応が薄く、講習を盛り上げていくのが大変。

工夫:できるだけ雑談、余談を入れていくよう心掛けている。

苦労:経験外の知識について教えなければならないとき
   知識、経験のレベルが違う人への伝え方
   グループ討議で冷え込んでいるとき
   反抗的な人が目立つとき
   しゃべっている時に次の言葉が出てこないとき

工夫:最初に来た人とコミュニケーションをとり口慣らしと味方につける
   いいことを言おうとせず、等身大を心掛ける
   パワポの情報を出来るだけ必要最小限に絞る
   出来るだけ質問、双方向を心掛ける
   受講者から見た難解単語を察し、できるだけ易しく伝える

苦労:外国人受講者がいるので講習内容が理解されているか不安。
工夫:厚労省の動画を組み込むようにしています。

などの発表があり、人それぞれ感じ方や対応方法も違うことが多く、参考になると同時に討議方式の学習の有効性について確認することも出来ました。

教え下手な講師と教え上手な講師

このテーマに関しては、まず個人ワークで「教え下手な講師」と「教え上手な講師」の例を挙げ、それをグループ内で共有するという流れで取り組みました。

「教え下手な講師」

  • テキストの棒読み
  • 相手のレベルではなく、自分のペースで話をする
  • どこがポイントなのかわからない
  • 何故この教育が必要かの説明がない
  • 受講者目線で話が出来ない
  • 伝えたいことと教わりたいことが違う
  • 情報伝達方法・語彙・表情・言葉遣い・・・アイテムが少ない➡️ワンパターン
  • 思い込みが激しい(無理やり相手を自分に合わせようとする)
  • 声が小さい!
  • 自身がなさそう
  • テキストを読むだけ
  • 質問に答えられない。

「教え上手な講師」

  • テキスト+事例をあげて説明している
  • 受講者が理解できるように説明する
  • 自分の失敗談を説明する
  • その場をリラックスさせる
  • 知識、経験レベルに応じて伝えられる(かみ砕き方が違う)
  • 知りたがっていることの把握の仕方がうまい
  • 熱意が伝わっている
  • コミュニケーションをとりながら共有、共感が出来る

総じて「相手本位」ということに集約されるということを再確認しました。

自己紹介に関連して、受講者が研修開始時に「疑問に思っていること」や「不安に感じていること」は?

特に講習の入り方は講習成果に直結する重要なポイントとして捉えられており、前もってこれらの内容を知り適切に対応することで講師に対する信頼感の醸成も期待できるため、ここでは受講者の不安解消について改めて考察してみました。

「受講者が疑問や不安に思っていること」

  • 当日の時間割
  • 昼食がとれる場所
  • 周りがお互いどんな人か分からない
  • 会社から言われてきているだけなので・・動機に乏しい

「心掛けていること」

  • 一番近いコンビニなどを紹介
  • 「もしあなたたちが、受講しないと、こういう罰則がありますよ」と伝えている
  • 隣同士の二人で自己紹介をしてもらっている
  • 会社近くの災害事例を話して、講師と受講者の意識が交わるようにしている
  • 画面に映る自分の姿を見て、意識して口角を上げることを行っている
  • 「私もいやいや受けたんだけど、後で仕事に役立ったので」などと話す
  • 講師と受講生の垣根が無い「お仲間なんだ」と思ってもらう
  • 実践テーマ(他の講師諸氏の実践例などを参考に)

    共有や意見交換を通して感じた講師それぞれの今後の実践テーマについて、チャット機能を使って発表。

    • 失敗談を話す
    • PPTで最初に受講者に対する注意事項や講義の意義を示すこと
    • 「法で定められた義務などを守らないとこんなペナルティが有りますよ」と講習の前に話すして動機づけにする
    • 研修にあった災害事例を紹介し、安全意識高揚を図る
    • 講習開始時に長机を利用する2名での自己紹介
    • 災害事例を紹介し、対策を考え答えてもらう
    • 参加業種を予め調査し、出来るだけ各業種の例に触れるよう配慮する

    ふり返り「学んだこと・気づいたこと」

    • 多くの先生の体験談や研修進行など聞けたことは、良かったです。今後の参考にします。
    • 「行ってきます」と言って出てきたら、必ず「ただいま」と言って帰る、という当たり前のことを強調する必要があると感じた。
    • 質問(問いかけ)について。自己紹介は動機付けにも繋がる。自己紹介でのフィードバックからあれこれ改善点。皆さんの良いとこいただきます
    • 改めて講習の目的、進め方などを考えるきっかけになりました。自己紹介をしっかりするタイムスケジュールを作り込む開始時の自己紹介をやってみたいと思います。
    • 各先生の自己紹介が抑揚があって素晴らしいこと、お話に経験からくる重みがあること。更に精進してまいります。
     

    これらの感想をチャットでお寄せいただき、最後に協会スタッフのあいさつで終了しました。今回の続きは11月に開催予定です。

     


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