労災隠しとは
労働災害が発生したにも関わらず、その発生事実を故意に隠蔽することの俗称。
労働安全衛生法違反として罰則が適用される場合もある犯罪行為。
安衛法では、労働災害について事業者に対し所轄労働基準監督署長へ報告することを義務付けている。
労災隠しについて労働基準局長通達は「労働災害の発生に関し、その発生事実を隠蔽するため故意に労働者死傷病報告書を提出しないもの及び虚偽の内容を記載して提出するもの」と記している。
事業者が管理責任を問われたくない、取引先に敬遠されたくないなどの理由で、労災隠しが起こる。
一方、労働災害の被災者は、労災隠しにより適正な労災保険給付が行われず十分な治療が受けられない、休業中の賃金補償が受けられないなどの犠牲を強いられることになる。
労災隠しが発覚した場合、労働安全衛生法違反の疑いで地方検察庁に書類送検されるなど、事案によって厚生労働省が警告や司法処分等で厳正に対処する。
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