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硫化水素中毒とは

硫化水素を吸入、経皮吸収することによって生じる疾病。

硫化水素は特有の腐卵臭を有する、代表的な化学性窒息性ガスの1つ。

水分に溶けやすい性質を持つため、吸入のほかに目や呼吸器の粘膜に溶け込むことで体内に取り込まれる。

低濃度の硫化水素ばく露では、頭痛、めまい、嗅覚麻痺、嘔吐、結膜炎・角膜炎等の眼障害、気道・肺障害が発生する。

高濃度では、肺水腫による呼吸困難や窒息死、呼吸中枢麻痺による窒息死など、致命的な症状となる。

硫化水素の気中濃度が高くなる危険のある場所は、動植物由来の蛋白質の分解や硫酸還元菌の活動が活発化しやすい換気の悪い空間(し尿処理施設、腐泥、下水道、パルプ工場、清掃工場等)や各種化学製品の工場(製造工程からの漏出)などである。

事業者は、労働安全衛生法施行令などの関係法令で定められた硫化水素中毒にかかるおそれのある場所での作業に係る業務に労働者を就かせるとき、当該労働者に特別教育を行わなければならない。

なお、酸素欠乏症等予防規則等では酸素欠乏症又は硫化水素中毒を指す用語として「酸素欠乏症等」と表現される。

 

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