【第1章】4 安全活動⑥
4-4 高年齢労働者の労働災害防止
近年、労働災害による休業4日以上の死傷者数のうち、60歳以上の労働者の占める割合が増加傾向にあり、また、労働者千人当たりの労働災害件数(千人率)をみると、男女ともに最小となる25~29歳と比べ、65~69歳では男性で2.0倍、女性で4.9倍と相対的に高くなっています。
高齢者の就労が一層進むと予測される中、高齢者が安心して安全に働ける職場環境の実現が求められています。
このような状況及び有識者会議の報告を踏まえ、令和2年3月厚労省より高年齢労働者の労働災害を防止することを目的とした「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン(通称:エイジフレンドリーガイドライン)」が公表されました。
高年齢労働者を使用する又は使用しようとする事業者及び労働者に、取組が求められる事項を具体的に示したものとなっており、以下の概要となっています。
「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」の概略
第1 趣旨
第2 事業者に求められる事項
1 安全衛生管理体制の確立等
(1)経営トップによる方針表明及び体制整備
(2)危険源の特定等のリスクアセスメントの実施
2 職場環境の改善
(1)身体機能の低下を補う設備・装置の導入(主としてハード面の対策)
(2)高年齢労働者の特性を考慮した作業管理(主としてソフト面の対策)
3 高年齢労働者の健康や体力の状況の把握
(1)健康状況の把握
(2)体力の状況の把握
(3)健康や体力の状況に関する情報の取扱い
4 高年齢労働者の健康や体力の状況に応じた対応
(1)個々の高年齢労働者の健康や体力の状況を踏まえた措置
(2)高年齢労働者の状況に応じた業務の提供
(3)心身両面にわたる健康保持増進措置
5 安全衛生教育
(1)高年齢労働者に対する教育
(2)管理監督者等に対する教育
第3 労働者に求められる事項
第4 国、関係団体等による支援の活用
(1)中小企業や第三次産業における高齢者労働災害防止対策の取組事例の活用
(2)個別事業場に対するコンサルティング等の活用
(3)エイジフレンドリー補助金等の活用
(4)社会的評価を高める仕組みの活用
(5)職域保健と地域保健の連携及び健康保険の保険者との連携の仕組みの活用
【参考サイト】
厚労省:高年齢労働者の安全衛生対策について
高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン
資料・動画・リーフレット
(動画『転倒・腰痛予防!「いきいき健康体操」』他)他
「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」別添資料例
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