よくあるご質問 – アスベスト(石綿)について
Q1.アスベスト(石綿)って何ですか?
アスベスト(石綿)は天然の繊維状の鉱物です。
熱や摩擦、酸などに強い性質なので、断熱材、吹付け材、スレート材などの建材に使われてきました。
Q2.アスベスト(石綿)はどうして危険なのですか?
アスベスト(石綿)を吸い込むことにより、じん肺、悪性中皮腫、肺がんを引き起こす可能性がWHO(世界保健機関)から指摘されています。
空気中に浮遊するアスベスト(石綿)は、微粒子(0.02~0.2μm、髪の毛の5000分の1ほど)なので、目で見ることができず、臭いもありません。
吸い込んだという意識がないまま、長い潜伏期間(早くて10年、一般的に30~50年)を経て、じん肺、悪性中皮腫、肺がんを発症する危険性があります。
Q3.アスベスト(石綿)をどのくらい吸ったら病気になるのですか?
アスベスト(石綿)を吸ったら、必ず病気になるというわけではありません。
アスベスト(石綿)を長期にわたって大量に吸い込むと、肺がんなどを発病する可能性が高まることはわかっていますが、短期間に少量のアスベスト(石綿)を吸込んだ場合の危険性については、不明な点が多いとされています。
Q4.アスベスト(石綿)は現在でも使用されていますか?
2004年に、アスベスト(石綿)含有率が1%を超える製品の製造・輸入・使用等が原則禁止されましたので、現在では使用されていません。
しかし、 それ以前に建築された建築物には、現在も建築当時のまま、アスベスト(石綿)が使用されているものがあり、注意が必要です。
Q5.アスベスト(石綿)は建物のどこにあるのですか?
建造物の壁・天井・柱・梁などに吹付け石綿として直接吹き付けられた他、石綿スレートや石綿セメント板等にも加工されていました。
特に1975年(昭和50年)以前に造られた建築物には、吹付け石綿が使用されている場合が多く、危険度が高いと言えます。
一般の木造家屋にアスベスト(石綿)が使用されている可能性は低いのですが、屋根がスレート材であったり、寒冷地である東北地方では、断熱用にアスベスト(石綿)を使用した建物も少なくないので注意が必要です。
【 参考 】 「目でみるアスベスト建材」 (国土交通省)(PDFファイル)
アスベスト(石綿)の使用されている部分がイラストで確認できます。
Q6.アスベスト(石綿)に対して、防じんマスク以外に保護具はありますか?
アスベスト(石綿)専用の保護服、防じんゴーグル、帽子、手袋があります。
一般のボランティアの方は、専門の保護具が手に入らないときは、粉じんのつきにくい、レインコートやウィンドブレーカーのような服を選び、帽子は毛糸など粉じんの付着しやすいものは避け、ヘルメットなどを使用するのがよいでしょう。
Q7.アスベスト(石綿)が目に入ったら、どうすればよいですか??
目をこすらずに、すぐに流水で洗い流してください。
Q8.アスベスト(石綿)は皮膚からも体内に入ってくるのですか?
アスベスト(石綿)の侵入経路は呼吸によるものがほとんどです。だからこそ、防じんマスクを正しく着用することが重要です。
Q9.アスベスト(石綿)は時間の経過や天候でどう変化するのですか?
雨が降れば、アスベスト(石綿)の飛散は抑えられますが、アスベスト(石綿)は水に溶けませんので、晴れて乾燥すれば、風に乗ってまた飛散する恐れがあります。
大雨になって海や川に流されたり、正しく除去されない限り、消えてなくなることはありませんので長期的なアスベスト(石綿)対策が必要です。
Q10.アスベスト(石綿)の健康影響が心配です。健診機関や健康相談の窓口を教えてください。
アスベスト(石綿)に関する健康診断は、問診と胸部レントゲン検査が中心で、必要があればCT検査や喀たん細胞診、気管支鏡検査などを行います。
お近くの労災病院などの専門医療病院でご相談ください。
また、保健所でも健康相談を行っていますので、最寄りの保健所にお問い合わせください。
【参考】 全国の保健所一覧 (厚生労働省)
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