4番目のS、清潔とは
4つ目の清潔は一見、清掃と同じように感じられます。
もちろん清掃することで清潔が保たれるわけですが、清掃を含んだより大きな意味において職場を衛生的に保つことです。
清潔な職場と聞くと、ほとんどの人がその職場に好印象を抱くでしょう。
清潔な状態を保つためには、職場や機械、用具などのゴミや汚れを掃除し、常にきれいにしておかなければなりません。これは仕事場においても、大切な事柄です。
食品を扱う会社であれば、清潔は必須条件です。
不潔な会社というイメージをもたれることは、食べ物を扱う会社にとっては死活問題。そのため、清潔の実現において意欲的に取り組むのですが、清潔は一朝一夕にできるものではありません。
食品に髪の毛が入らないように被る衛生帽子から髪がはみ出ている、作業服の汚れ等々、何度も気をつけるように上に立つ者が指示を出し、それを何度も繰り返すこと。
働いている皆が意識して気をつけるようになるためには、こういった注意や意識づけの繰り返しが必要です。
◆管理・監督者が率先して見本となる
そういった活動を粘り強く続けてこそ、徐々に清潔が実現可能になります。
もちろん作業者自身も身体や服装をはじめ、身の回りを汚れなく綺麗に保っておくことが重要となりますが、管理・監督者が率先し、皆に清潔を徹底することが本当の意味での清潔です。
決められたルールにのっとって、誰が見ても、誰が使っても気持ちがいい状態に保つこと、これが清潔です。
つまり清潔を保つことは、メンタルの部分、つまり気持ちの面にもいい影響を及ぼすことになります。
相手に不快感を与える、「清さ」のない身だしなみでは仕事ははかどりません。
仕事着を常にきちんと手入れし、身だしなみを整えることから清潔はスタートです。
先に書いた食品会社はもとより、医療関係者やスーパー等の業種は、厳しい清潔の基準が求められます。
また会社の事務所や工場においても、制服の着用が義務付けられ、職場ごとに清潔の基準が決まっています。まずはその基準を理解することからはじめましょう。
◆身だしなみを整えることから清潔は定着する
身だしなみだけで仕事ぶりや人柄が判断されるわけではありません。しかし人は、第一印象である程度の見極めをしてしまうのも事実です。
制服や作業服が汚れていたり、シャツがはみ出るなど乱れた服装を見たお客様に「この会社の品質は大丈夫?」「きちんとした指導がされていない会社なのでは?」と疑問をもたれても仕方がありません。
華美なアクセサリーは避ける、シャツがはみ出ないようにする、洗濯する頻度といった第三者に好印象を与える身だしなみ基準を設けましょう。
そして、その基準を守れるようにすることが、清潔を定着させる第一歩です。
自分ではここまでなら大丈夫だろう、許されるだろうと思っているルールでも、会社全体の基準に照らし合わせると当てはまらないこともあります。
皆の共通認識を明らかにするためにも、清潔の基準についてもチェックシートを作りましょう。
チェックすることを習慣化すれば、自ずと身だしなみが身についてくるでしょう。
◆担当場所を明確化するマイエリアカードの掲示
加えて、職場における清潔を定着させるため、自分の担当場所であるマイエリアを決めます。
そのマイエリアを、「誰が見てもわかる」状態にするため、マイエリアカードを作成します。マイエリアカードには担当者の顔と名前、担当エリアを記載。「行動なくしてキレイなし!!」といった、エリア担当者のスローガンも載せましょう。
このカードがあれば、誰がどのエリアを担当しているかが一目瞭然です。お互いに注意し合うことも簡単です。
皆でお互いをチェックできるような職場環境づくりが、清潔についての意識を高めることにもつながります。
もちろん、管理・監督者も常にチェックすることが大切なのは言うまでもありません。
職場、会社全体で清潔を実践すれば、社員個人個人においても習慣化していくでしょう。
マイエリアカードの例
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